MONOSHARE
2026.08.20越境EC物流コストDHL

越境ECの物流コスト高騰は避けられない?DHL値上げから読み解くセラーの生存戦略

越境ECセラーが直面する物流コスト高騰の現実。DHL値上げの背景にあるトランプ関税、インフレ、年末ピークの影響を解説。荒木淳平が語る具体的な対策とは。

越境ECビジネスを手掛ける僕たちにとって、物流コストの変動は常に大きな関心事です。特に最近は、海外への送料がじわじわと、しかし確実に上がってきているのを肌で感じている方も多いんじゃないでしょうか。

つい先日も、DHLが9月から送料を一律3%値上げすると発表しました。これはもう、越境ECセラーや法人にとっては、利益に直結する非常に大きなニュースなんですよ。僕たちももちろん、この動きには注視していますし、実際に対策を練り始めています。

なぜ今、越境ECの物流コストが急騰しているのか?

「なぜ、こんなにも物流コストが上がるんだろう?」ってよく聞かれるんですけど、いくつか明確な理由があるんです。特に今回のDHLの値上げの背景には、複合的な要因が絡み合っていると見ています。

1. トランプ関税の影響による通関処理の複雑化

まず一つ目は、いわゆるトランプ関税 (追加関税措置) の影響が今も尾を引いていることです。特に米国向けの荷物に対しては、税金表示や申告作業が以前よりもはるかに複雑になりました。僕の肌感覚だと、数年前と比べて通関に要する手間が格段に増えていますね。

こうした通関処理が複雑化すると、当然ながら配送業者側の業務量が増加します。結果として、そこにかかる人件費も上昇してしまう。これはもう、避けられないコスト増の要因なんですよ。

2. 世界的なインフレと人件費の上昇

二つ目は、世界的なインフレとそれに伴う人件費の上昇です。僕らが普段使っている燃料費はもちろんのこと、物流業界全体で人材の確保が非常に難しくなっているんです。特に航空貨物を扱うような専門的なスキルを持つ人材は、引く手あまたで賃金も上がっています。

コストが上がれば、当然サービスを提供する側も価格に転嫁せざるを得ない。これはDHLに限らず、多くの配送業者に共通する構造的な問題だと思いますね。

3. 年末の物流ピークに向けた先行対応

そして三つ目が、毎年恒例の年末の物流ピークに備えた先行対応という側面です。11月から12月にかけては、ブラックフライデーやサイバーマンデーといったイベントもあり、eコマースの需要が爆発的に高まります。荷物が集中すると、物流網全体に大きな負荷がかかるんですよ。

例年、配送業者は1月や2月に一斉値上げをするケースが多いんですが、今回はその前に段階的に値上げをして、年末の混乱に備えようとしているんじゃないかと僕は見ています。一気に上げるよりも、インパクトを分散させたいという意図もあるのかもしれませんね。

EC・オンライン物販EC・オンライン物販

3%の値上げが越境ECセラーに与える具体的な影響

「たった3%の値上げでしょ?」って思う方もいるかもしれません。でも、これが僕たち越境ECセラーにとっては、決して無視できない影響を及ぼすんですよ。

例えば、送料が30ドルの商品があったとします。これが3%増えると、30.90ドルになるわけですよね。一見するとわずかな差に見えるかもしれませんが、これが毎日、毎月、何百と送る荷物になると、年間で見れば相当な金額になります。

特に、単価の低い商品を扱っているセラーさんにとっては、この3%はダイレクトに利益を圧迫します。アメリカ宛の荷物だと、トランプ関税に加えて今回の送料値上げという「ダブルパンチ」を食らうことになりますからね。お客様が「買わない」というよりは、僕たちセラーが「儲からない」状態になってしまう。これは非常に厳しい現実だと思います。

国際物流・貿易国際物流・貿易

DHLだけじゃない? 他の配送業者も値上げに追随する可能性

今回のDHLの値上げは、あくまで氷山の一角だと僕は考えています。FedExやUPS、そして日本郵便といった他の主要な配送業者も、DHLと似たようなコスト構造を抱えているんですよ。

特に、先ほど話したアメリカ向けの関税処理の増加は、どの配送業者にとっても共通の負担です。燃料費や人件費の高騰も同じ。だから、DHLが値上げに踏み切ったということは、他の業者も追随する可能性が非常に高いと見ています。早ければ10月〜11月にも、他社が値上げを検討しているという話も、僕の耳には入ってきていますね。

越境ECセラーが今すぐ取り組むべき5つの具体的な対策

じゃあ、僕たちセラーは、この状況に対してどう対処すればいいのか。手をこまねいているだけでは、利益がどんどん目減りしてしまいます。今すぐできる対策はいくつかありますから、ぜひ参考にしてみてほしいです。

【1】送料込み表示に切り替えるか検討する

まず一つ目は、商品の価格を「送料込み」表示に切り替えることを検討することです。お客様にとっては、表示価格だけで購入を判断できるため、心理的なハードルが下がります。送料が別途かかることに抵抗を感じるお客様も少なくありませんから、これは有効な戦略だと思います。

【2】配送方法別の利益率を再計算する

次に、扱っている商品ごとに、どの配送方法を使えば最も利益が出るのかを再計算することです。今回の値上げだけでなく、今後も変動する可能性を考慮して、定期的にシミュレーションし直すのが大切ですね。例えば、特定の地域向けはA社、別の地域はB社といったように、使い分けも視野に入れるべきでしょう。

【3】商品単価・数量を上げて利益率をカバーする

送料が上がるなら、その分、商品単価を上げたり、一度に購入してもらう数量を増やしたりして、利益率をカバーすることも考えられます。例えば、セット販売を強化したり、より高付加価値な商品をラインナップに加えたりするのも一つの手です。お客様に「ついで買い」を促すような工夫も必要になってきますね。

【4】アメリカ依存を下げる

これは長期的な視点での話になりますが、アメリカ市場への依存度を下げて、販売地域を分散することも重要です。もちろんアメリカは巨大な市場ですが、今回のような関税や物流コストの問題でリスクが集中してしまうのは避けたいところです。ヨーロッパやアジア、特にシンガポールのような成長市場にも目を向けて、新たな販路を開拓していくべきだと僕は考えています。

【5】SpeedPAKなどeBay公式配送との比較もしておく

最後に、eBayの公式配送サービスであるSpeedPAKのような選択肢も、改めて比較検討しておくべきです。僕たちセラーは、常に複数の配送業者やサービスを比較し、その時々で最もコスト効率の良い方法を選ぶ柔軟性を持つことが求められます。固定観念にとらわれず、様々な選択肢を試してみるべきなんですよ。

まとめ:変化に対応し、事業構造を見直す時期

今回のDHLの値上げは、越境ECを取り巻く環境が大きく変化していることの表れだと僕は感じています。物流コストの高騰は、残念ながら今後も続く可能性が高いでしょう。

だからこそ、僕たちセラーは、ただ値上げを受け入れるだけでなく、自社の事業構造や販売戦略を根本から見直す時期に来ているんだと思います。変化を恐れず、柔軟に対応していくことこそが、この厳しい時代を生き抜くための鍵になるんじゃないでしょうか。

FAQ

Q.DHLの送料値上げはいつからですか?
DHLは2023年9月から送料を一律3%値上げすると発表しました。越境ECセラーや法人にとっては、利益に直結する大きな影響があります。
Q.なぜDHLは送料を値上げするのですか?
主な原因は、トランプ関税による通関処理の複雑化、世界的なインフレと人件費の高騰、そして年末の物流ピークに向けた先行対応が挙げられます。
Q.3%の値上げは越境ECビジネスにどのくらい影響しますか?
例えば送料30ドルの場合、3%増で30.90ドルとなり、単価の低い商品では利益率を大きく圧迫します。アメリカ宛は関税と送料のダブルパンチで「儲からない」状態になる可能性があります。
Q.他の配送業者も送料を値上げする可能性はありますか?
はい、FedEx、UPS、日本郵便などもDHLと似たコスト構造を持つため、追随して値上げする可能性が高いと僕は見ています。早ければ10月〜11月にも動きがあるかもしれません。
Q.越境ECセラーができる具体的な対策は何ですか?
送料込み表示への切り替え検討、配送方法別の利益率再計算、商品単価・数量を上げて利益率をカバー、アメリカ依存の低減、SpeedPAKなどeBay公式配送との比較検討が挙げられます。
Q.トランプ関税が物流コストにどう影響していますか?
米国向けの税金表示や申告作業が複雑化し、配送業者側の業務量と人件費が増加しました。これが物流コスト上昇の一因となっています。
Q.送料込み表示に切り替えるメリットは何ですか?
お客様は表示価格だけで購入判断ができるため、心理的なハードルが下がります。送料が別途かかることへの抵抗感を減らし、購入意欲を高める効果が期待できます。

関連クエリ:

越境EC 物流コスト 値上げDHL 送料値上げ 2023越境EC 利益率 低下 対策トランプ関税 越境EC 影響eBay セラー 送料対策海外発送 コスト削減

CONTACT / VIEW SERVICES

SHARING JAPAN'S FINEST
WITH THE WORLD.

ご質問・お問い合わせがございましたら、お気軽にお問い合わせください。