eBay DDP義務化で変わる送料設定の最適解:越境EC経営者が語る実践戦略
10月17日から義務化されるeBayのDDP(Delivered Duty Paid)は、越境ECセラーにとって大きな転換点です。僕が実践する送料設定の具体的な方法と注意点、そしてeBayへの要望を解説します。
2023年10月17日から、eBayでの越境ECにおいてDDP(Delivered Duty Paid)が義務化されました。これは、セラーが商品の関税を先払いして発送する仕組みです。この変更は、僕たち越境ECセラーにとって大きな転換点だと感じています。時間がない中で、どう対応していくべきか、今回は僕の考えと具体的な戦略をお話ししたいと思います。
eBayのDDP義務化とは何か?その影響と注意点
DDPとは「Delivered Duty Paid」の略で、セラーが関税を事前に支払い、バイヤーが商品を受け取る際に別途関税を支払う必要がない状態を指します。以前はDDU(Delivered Duty Unpaid)といって、バイヤーが関税を負担するのが一般的でしたが、今回からDDPが半強制的に義務化された、という認識ですね。
このDDPへの移行は、僕たちのビジネスに様々な影響を与えています。まず、経理処理が非常に複雑になるんですよ。本来バイヤーが払うべき関税を僕たちが立て替える形になるので、日本の税理士さんと「この費用をどの科目で落とすのか」で今まさに揉めているところです。アメリカの税金なので、日本の税金とは性質が違うわけで、その仕訳をどうするかっていうのは、かなり難しい問題だと感じています。
DDPには手数料もかかってきます。一般的なクーリエ(配送業者)だと、DDP手数料だけで3,000円くらいかかるケースもあります。これは正直、かなり高額ですよね。500円の商品でも3,000円かかるとなると、利益を圧迫してしまいます。一方で、SpeedPAK(スピードパック)のような特定のクーリエを使う場合は、DHLで850円、FedExだと200〜300円プラスくらいで済む場合もあります。ただ、それでも30ドルくらいの商品に対して850円の手数料は、痛い負担だと感じます。さらに、関税を上乗せした分に対してeBay手数料もかかるので、その点もセラー持ちになってしまうんですよ。
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DDP時代の送料設定:関税を送料に上乗せする実践的アプローチ
では、このDDP時代にどう送料を設定していくべきか。僕が推奨するのは、関税分を送料に上乗せする方法です。これはeBayでも問題なくできると確認しています。ただし、重要な注意点として「便乗値上げ」は絶対に避けるべきだと考えています。例えば、商品代金が10ドルなのに送料を200ドルにする、というのは明らかにやりすぎで、eBayからBAN(アカウント停止)の対象になる可能性が高いです。あくまで都市伝説の域を出ませんが、本体価格の3倍程度までなら送料を上乗せしても問題ない、という話も耳にします。常識的な範囲内で設定するのが大切ですね。
お客さんって、ECサイトで買い物をする時に、意外と送料を細かく見ないことが多いんですよ。まずは商品の本体価格を見て、その下の送料はサラッとしか見ない、という経験は僕自身もよくあります。Amazonで中古品を買う時に、本体価格だけ見て購入したら、実は送料込みだとめちゃくちゃ高かった、なんてこともありました。それがeBayでも起こりうるわけです。
eBay側も、関税を送料に乗っけるという方法くらいしか現実的な対応策がない、と考えているはずなので、あまり強くは言えないんじゃないかと思っています。だからこそ、一部のセラーが悪用してしまう可能性も出てくるかもしれません。理想としては、送料と関税を別個で表示してくれる仕組みがあれば良いんですけどね。
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複数のシッピングポリシーを作成してDDPに対応する具体的な方法
送料設定のポイントとしては、まず「元々の送料」と「今回の関税分」を考慮して、見た目上は一つにまとめる必要があります。これを細かく設定するためには、eBayのビジネスポリシーを複数作成するのがおすすめです。僕のところでは、商品の価格帯に応じて50ドル刻みとか、20ドル刻みといった形で複数の送料設定を作成し、出品時に適切なポリシーを選ぶようにしています。
例えば、本体価格に直接関税分を乗せてしまう方法も考えられますが、これにはデメリットがあるんですよ。もしeBay mag(eBayの国際販売プログラム)などでアメリカ以外の国にも販売しようとした場合、アメリカ向けに設定した関税分が上乗せされた価格がそのまま表示されてしまい、売れにくくなる可能性があります。下手をすると、関税の二重取りのような形になってしまうかもしれません。
そうならないためには、シッピングポリシーで「アメリカへの送料はこの金額」「アメリカ以外の国への送料はこの金額」というように、国別に設定を変えるのが良い方法です。これなら、eBay magで他国に販売する際も、適切な価格で表示できます。
具体的な設定方法ですが、eBayのサマリーページから「アカウント」→「ビジネスポリシー」と進みます。既存のポリシーをコピーして、名前を例えば「120ドル送料」のように分かりやすく変更し、金額の部分だけを修正して保存すれば、新しいポリシーが簡単に作成できます。これを商品出品時に、商品の価格や関税額に合わせて選択する、という流れですね。CSVで一括出品する場合も、シッピングポリシーを適用する項目で指定できますし、eBay内で手動出品する場合は、出品画面の「Shipping policy」欄で作成したポリシーを選べます。こうすることで、お客さんの画面には「商品価格+送料」として表示され、見た目の印象も良くなるはずです。
DDP時代の適正な送料上乗せ額と今後の課題
DDP導入後、送料をどれくらい上乗せするのが適正なのか、という質問をよく聞かれます。一般的に言われているのは、元の送料に20%程度上乗せすることが良い、という話です。例えば100ドルの商品で元の送料が30ドルだった場合、今後は30ドルに20ドル(100ドルの20%)を加えて、送料を50ドルにする、といったイメージですね。これは、DDP手数料や、関税上乗せ分にかかるeBay手数料を賄うためだと考えられています。ただし、これも使うクーリエによって変わってきます。先ほどお話ししたように、3,000円のDDP手数料がかかるクーリエを使う場合は、20%だけでは賄いきれないケースも出てくるでしょう。
アメリカのバイヤーが送料をどう捉えるか、という点も気になりますよね。もちろん、送料を気にしないわけではないと思いますが、今後は「日本からの出品物は関税込みの価格なんだな」という認知が広がっていくはずです。しかし、DDP義務化直後の数ヶ月間は、慣れないバイヤーからの「送料が高すぎる」といったクレームも増える可能性があります。そうしたクレームを避けるためにも、商品のディスクリプション(商品説明)にDDPに関する説明をしっかり記載しておくことが重要です。
正直なところ、eBayさんにはDDPに関してもう少し考えてほしい部分がたくさんあります。DDPとは何か、という基本的な説明すら、トップページに大きく表示して認知を広げてほしいですし、DDPによって増える僕たちの手数料分くらいは、おまけしてほしいな、というのが本音です。返品になった時の関税が戻ってこない、というのもセラー持ちになってしまうので、正直、だんだん売る気がなくなってしまうんですよ。
eBayが手数料を多く取るのであれば、セラーや商品を増やす方向で、みんながハッピーになるような施策を考えてほしいと思っています。セラーが離れて商品が減ってしまうと、アメリカのバイヤーも「日本から買いたくない」という気持ちになってしまう可能性があります。今は日本からの商品数が増えて、日本からの購入に前向きなバイヤーが多いはずなので、その流れを止めたくないな、と強く感じています。そこらへんはぜひ、何とか考えてほしいと願っています。
FAQ
Q.eBayのDDP義務化はいつからですか?
Q.DDP導入後、送料はどれくらい上乗せすべきですか?
Q.関税を送料に上乗せする際の注意点はありますか?
Q.複数の送料ポリシーを作成するメリットは何ですか?
Q.本体価格に関税分を上乗せするデメリットは?
Q.DDPに関するクレームを避けるにはどうすれば良いですか?
Q.eBayにDDPに関して改善してほしい点はありますか?
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