自動車大手1.5兆円減益が示す、越境ビジネスの「分散投資」という未来
自動車大手の巨額減益は、越境ビジネスの未来を考える上で重要な示唆を与えます。トランプ関税が浮き彫りにした特定国依存のリスクと、分散投資の重要性について、JP.Company代表の荒木淳平が解説します。
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- 00:00自動車大手1.5兆円減益が示す「生き残るビジネス/消えるビジネス」
自動車大手の巨額減益というニュースは、僕ら越境ビジネスに携わる人間にとって、決して他人事ではないと感じています。 特に、その背景にある「トランプ関税」は、今後の輸出企業のあり方を根本から問い直す、大きなきっかけになるはずです。
自動車大手の巨額減益が示す、保護主義の現実
今回の減益の大きな要因の一つは、やはりトランプ前政権時に導入された関税措置(通称:トランプ関税)の影響が大きいと見ています。この関税の目的は、自国の産業を守ること、そして政治的な交渉の道具として使うことでした。
特にターゲットになったのが、アメリカの自動車産業です。かつては強かったアメ車産業も、今では停滞気味なんですよね。車というのは、家を除けば人生で二番目に高い買い物になることが多く、しかも買い替えサイクルもあるため、消費額が非常に大きい。さらに、家とは違って輸出もできる「動産」の代表格です。
だからこそ、アメリカは自国の自動車産業を復活させたい。となると、日本のトヨタさんやドイツのフォルクスワーゲンさん、最近では中国の自動車メーカーなどが、真っ先にライバルとして標的になってしまうわけです。結果として、この関税の煽りをモロに受けたのが、日本の自動車メーカーだったということでしょう。
EC・オンライン物販
なぜこれほど大きなダメージになったのか?
なぜこれほどまでに大きなダメージを受けたのか。要因はいくつかあると考えています。
まず一つは、アメリカ市場への依存度が高かったこと。僕らの会社もそうですが、特定の国への依存度が高いビジネスモデルは、その国の政策や経済状況の変化に非常に脆弱になります。アメリカが売りづらくなれば、当然売上も利益も落ちてしまいますよね。
次に、関税上昇分の価格転嫁ができなかったこと。関税が上がった分、価格も上げられれば利益は維持できます。しかし、実際には価格を上げると消費者の購買意欲が落ちてしまい、売上が減少してしまうケースがほとんどです。相対的に価格が高くなれば、消費者は離れていってしまいます。
そして、サプライチェーン再構築に伴う莫大なコストと時間です。関税を回避するために、アメリカ国内で生産拠点を設けるといった対策が求められました。これまでメキシコなどで組み立てていたものを、急にアメリカ国内に移すというのは、一筋縄ではいきません。工場を建設するには莫大な費用と時間がかかりますし、既存のサプライチェーンを組み替えるだけでも大変なコストがかかります。
正直なところ、こんな状況になるなんて、誰にも予測できなかったと思うんですよね。だからこそ、企業としては本当に悲劇としか言いようがない状況だったと思います。
経営・チーム
越境ビジネスを生き残るための「分散投資」という視点
今回の自動車大手のケースは、そのまま僕ら越境ビジネスを手掛ける企業の教訓になると思っています。それは、どこかの特定の国に依存したビジネスモデルでは、今後立ち行かなくなるということです。
僕らの「JP.Company(モノシェア)」も、越境ECでアメリカ市場に大きく依存している時期がありました。だからこそ、この「依存リスク」の怖さは身にしみて感じているんです。もしアメリカ市場に何かあったら、会社全体が大きな打撃を受けてしまう。そんな状況を避けるために、僕らは以前から「色々な国に売りましょう」「色々な商品を扱いましょう」と社内で言ってきたんですよね。
もちろん、得意な国を持つことは重要です。しかし、そこに「全力投球」してしまうのは危険だということ。アメリカは今後も重要な市場であることは間違いないと思いますが、そこに淡い期待を持ちすぎてしまうと、いざという時に対応できなくなってしまいます。アメリカと心中するわけにはいかないですからね。
不確実な時代を乗り越える経営戦略
これからの輸出企業は、まさに「分散投資」の考え方を持つべきだと強く感じています。
具体的には、今までアプローチしてこなかった国々、例えば東南アジアやヨーロッパ、インドといった市場にも目を向け、積極的にアプローチしていくべきでしょう。これまでアメリカに注いでいたリソースを、他の市場にも分散させることで、リスクをヘッジしつつ、会社全体の成長を目指すんです。
もちろん、アメリカ市場を完全にやめる必要はないと思っています。引き続きアメリカでのビジネスは行うべきですが、無理をしてそこに固執する必要はない。色々な国々にリスクを分散しながら事業を展開していれば、もしアメリカの状況が好転した時には「ラッキー」と思って、さらにそこに力を入れればいいわけです。
このように複数の市場で成長していくことで、結果的に会社全体が強くなる。これが、世界情勢が目まぐるしく変わる不確実な時代を生き抜くための、最も堅実な戦略だと僕は考えています。
FAQ
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Q: 自動車大手の減益は、なぜ越境ビジネスに影響があるのですか? A: 自動車大手の減益は、特定の国への輸出依存リスクと、関税などの政策変更が企業収益に与える影響の大きさを明確に示しています。これは越境ビジネス全般に共通する課題です。
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Q: トランプ関税とは具体的に何ですか? A: トランプ関税は、トランプ前米大統領が導入した追加関税措置のことです。自国産業の保護や貿易赤字削減を目的とし、特定の輸入品に高関税を課すことで国内産業を優遇しようとしました。
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Q: なぜ自動車産業が特に狙われたのですか? A: 自動車は高額商品であり、製造業における雇用も大きいため、自国産業保護の象徴的なターゲットになりやすいからです。アメリカは自国自動車産業の復活を目指していました。
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Q: アメリカ市場への依存が高いと、どのようなリスクがありますか? A: 政治的・経済的変動(関税、為替、景気など)の影響を直接受けやすく、予期せぬ政策変更や市場環境の悪化が、企業の業績に壊滅的な打撃を与える可能性があります。
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Q: 「分散投資」とは具体的にどうすればいいですか? A: 特定の国や市場だけでなく、複数の国や地域に販売チャネルを広げたり、多様な商品を扱ったりすることです。例えば、アメリカだけでなく東南アジアやヨーロッパなどにも販路を開拓するなどが挙げられます。
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Q: 今後、越境ビジネスで注目すべき地域はどこですか? A: 東南アジア諸国、インド、そして欧州など、経済成長が著しい、あるいは安定した消費が見込める地域が注目されます。それぞれの国の特性を理解し、適切な戦略を立てることが重要です。
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Q: 中小企業でも分散投資は可能ですか? A: はい、可能です。一度に全てを変えるのではなく、まずは少額からテスト市場として新しい国での販売を始めたり、現地のパートナーと組んだりするなど、段階的に進めることができます。
FAQ
Q.自動車大手の減益は、なぜ越境ビジネスに影響があるのですか?
Q.トランプ関税とは具体的に何ですか?
Q.なぜ自動車産業が特に狙われたのですか?
Q.アメリカ市場への依存が高いと、どのようなリスクがありますか?
Q.「分散投資」とは具体的にどうすればいいですか?
Q.今後、越境ビジネスで注目すべき地域はどこですか?
Q.中小企業でも分散投資は可能ですか?
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