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2026.07.07越境ECアメリカ関税eBay

米国新関税「12.5%」の影:越境EC事業者が今、知るべきリスクと対策

越境EC経営者・荒木淳平が、迫る米国新関税12.5%の影響とデミニミス、DDP問題について解説。今後の関税動向と事業者が取るべき対策とは。

アメリカの新関税、その期限が刻一刻と迫っています。僕ら越境EC事業者にとって、この「12.5%」という数字が何を意味するのか、そしてその背景にある動きについて、僕の視点からお話ししたいと思います。

アメリカの新関税「12.5%」の期限はいつで、何が変わるのか?

現在、アメリカへの輸出にかかる関税は、品目にもよりますが、おおむね10%プラスアルファで、合計すると15%以下に収まっているケースが多いです。しかし、この新関税が適用されると、それが12.5%になる可能性が高いと言われています。以前から懸念されていた半年間の猶予期間が、おそらく7月末か8月には切れることになるでしょう。

「12.5%」という数字は、彼らが「10%は許容範囲」と捉え、少し上乗せした数字じゃないかと僕は見ています。15%にすると反発があるかもしれない、という配慮があるのかもしれませんね。ただ、これもまだ確定ではないんですよ。アメリカ政府や立法の場で「それはやりすぎだ」と判断されれば、税率が変わったり、還付される可能性もゼロではありません。

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なぜこの新関税のニュースはほとんど報じられないのか?

正直なところ、この新関税の話題は、あまり世間に出てきていないと感じています。なぜかというと、やはり世界情勢、特に戦争や、僕らがこの動画を収録している時期であればワールドカップのような大きなイベントに注目が集まっているからじゃないかと思うんですよね。僕ら越境EC事業者にとっては死活問題になりかねない話なんですが、世間的には二の次、三の次になっているのかもしれません。

政治的な駆け引きとしても、今はあえて大きな動きをしない方が良い、という判断があるのかもしれません。ワールドカップのような世界的な祭典が開催されている時期に、揉め事を起こすのは「感じが悪い」と、彼らも考えているんじゃないかと僕は推測しています。

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デミニミスはなぜ復活しないのか?eBayにおける「DDP」の課題

多くの越境EC事業者が期待している「デミニミス」(少額免税点)の復活は、残念ながら難しいと考えています。デミニミスとは、一定の金額以下の輸入品には関税を課さないという制度のことです。これが復活しないのは、世界的なトレンドなんですよね。今のインフレや貧富の差が拡大している状況では、輸入品に安易に免税措置を適用するわけにはいかない、という各国の思惑があるんだと思います。これが変わるには、10年、20年といった長いスパンが必要で、すぐに元に戻ることは考えにくいでしょう。

それから、eBayで越境ECをやっている僕らが頭を悩ませているのが「DDP」(Delivered Duty Paid、関税込み価格)の問題です。これは、出品者が関税や輸入消費税などの費用を負担して配送する方式のことなんですが、eBayの場合、このDDP分の費用を回収できないケースが多いんですよ。本来であれば、購入者から徴収すべき関税分が、出品者の負担になってしまう。しかも最近は、このDDPが「義務」だと言われているんです。これは正直、独占禁止法に引っかかるんじゃないかとすら思いますね。選択の余地を与えずに義務化するのは、自由なビジネスを阻害しているとしか思えません。

アメリカの関税は今後どうなる?一律税率の可能性

関税がなくなることはまずないでしょうから、10%前後かかるのはある程度仕方がないことだと僕は思っています。今回、10%から12.5%に2.5%上がるのは、もちろん痛いし嫌です。でも、アメリカで買い物をする人から見れば、州によって消費税(VAT)がかからない場所もあるわけですし、関税がその消費税の代わり、という感覚もあるのかもしれません。

今後の関税率については、パーセンテージが変わる可能性は十分あると思います。10%のままという可能性もあれば、12.5%で一律、あるいは15%で一律といった形になるかもしれません。HSコード(品目分類コード)ごとに細かく税率を分けるのは、チェックの手間もかかりますし、アメリカ側にとっても面倒なはずです。だから、除外品目以外は一律の税率にした方が、彼らも楽なんじゃないかと僕は見ています。

あと、以前に「15%以上にはならない」という話も出ていましたよね。もし本当にそうなるなら、今すでに15%を超えている品目については、新関税になった時に逆に安くなる可能性もあるわけです。これは悪い話ばかりではないとも言えます。ただ、それが本当に実現できるなら、なぜ今までやらなかったのか、という疑問も残りますけどね。当時のアメリカが日本に対して強気だったから、言えなかった部分もあるのかもしれません。

トランプ氏の「交渉術」と意外な世界情勢の影響

今回の関税交渉の背景には、トランプ氏のような交渉術が見え隠れしていると僕は感じています。つまり、一部の条件を良く見せておいて、他の多くの部分で自分に有利な条件を引き出す、というやり方ですね。もう多くの人に見透かされている手法ではあるんですが、それでも彼らはこのやり方で交渉を進めてくるでしょう。

そして、ちょっとユニークな話かもしれませんが、ワールドカップのようなイベントが、意外と政治や経済に影響を与えることもあると僕は思っています。今、世界中で注目が集まっている時期に、あえて対立を深めるような決定は避けたい、という心理が働くことは十分考えられます。個人的な話になりますが、僕はアメリカがワールドカップで勝ち進んで、良い気分になってくれたら、もしかしたら関税の交渉も良い方向に進むんじゃないか、なんて期待してアメリカ代表を応援していたりするんですよ。もちろん、そんな単純な話ではないと思いますが、そういう心理的な要素も、実は少なからず影響しているんじゃないかと見ています。

いずれにしても、アメリカの新関税の動向は、僕ら越境EC事業者にとって非常に重要です。ギリギリになって、また新たな情報が出てくる可能性もありますから、引き続き注意深く見守っていきましょう。

同シリーズの越境ECに関する記事はこちらもご参照ください。

FAQ

Q.アメリカの新関税「12.5%」の期限はいつですか?
以前からの半年間の猶予期間が、おそらく7月末から8月頃に切れると見られています。このタイミングで新関税が適用される可能性が高いです。
Q.現在の日本からアメリカへの関税はどのくらいですか?
品目によりますが、現行では10%プラスアルファで、合計すると15%以下に収まっているケースが多いと僕は認識しています。
Q.「デミニミス」とは何ですか?なぜ復活しないのですか?
デミニミスは、少額の輸入貨物に関税を免除する制度です。インフレや貧富の差拡大など世界的な経済状況を背景に、各国が税収確保を優先する傾向にあるため、復活は難しいと見ています。
Q.eBayで越境ECを行う上での「DDP」の課題とは何ですか?
DDP(関税込み価格)は出品者が関税を負担する方式ですが、eBayではその費用を回収できない問題があります。さらに、DDPが義務化されつつあり、出品者の負担が増しています。
Q.今後のアメリカの関税率はどのように変化する可能性がありますか?
10%のままか、12.5%または15%で一律税率となる可能性が考えられます。HSコードごとの複雑な分類よりも、一律の方が合理的だと見られています。
Q.「15%以上にはならない」という話は本当ですか?
過去にその話が出ていたのは事実です。もし実現すれば、現在15%を超えている品目については、新関税適用後に税率が下がる可能性もゼロではありません。

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