越境ECの未来はアジアにあり?日本セラーが今すぐ動くべき理由と戦略【荒木淳平】
越境EC経営者・荒木淳平が、北米中心からアジアへシフトするECトレンドの未来を解説。日本セラーが今から取るべき具体的な戦略とAI活用術を語ります。
CHAPTERS
- 00:00北米を抜き去るECトレンドの未来
- 00:52アジアEC市場の現状
- 03:13AIがアジア市場の壁を打ち破る
- 05:15日本セラーが意識すべきこと
- 07:10日本の強みと今後の展望
アメリカ市場の越境ECが強いのは間違いないんですけど、僕はずっと「アメリカリスク」というものがあると思っているんです。一つの国だけに頼るのは危険で、例えば中国市場で大きく成功した人が、中国がダメになったら終わりになってしまうのと同じですよね。だからこそ、世界各国に目を向ける意識がすごく大事だと考えています。
特にアジア市場は、まだ伸び代があると感じています。先進国とは言えない部分もありますが、これから大きく成長する可能性を秘めているんです。伸びてからでは遅いので、今のうちにタッチしておくべきじゃないかと。2035年には36兆ドル規模、日本円で5000兆円という途方もない予測も出ていますから、先行者利益を得るためにも今から陣地を取っておくべきだと僕は思っています。
アジアEC市場の現状は「多様性」と「未成熟」が混在している
「アジア」と一括りに言っても、その実態は非常に多様なんです。インドまで含めると地理的に広大ですし、宗教も文化も経済状況も国によって全く違います。だから、一つのやり方を全てのアジア諸国に当てはめるのは、かなり難しいんですよ。それぞれの国に合わせた戦略を立てる必要があると強く感じています。
例えば、インドでは「クイックコマース(即時配送)」が流行り始めていますし、他の国でも同様の傾向が見られます。これは、いわゆるFBA(フルフィルメント by Amazon、Amazonが商品の保管から配送までを代行するサービス)のような配送インフラが、それぞれの国で増えていくということだと思うんです。越境ECは高額商品を売る際には効率が良いんですが、安価な商品を売るとなると送料などのコストがかかりすぎて非効率になってしまう。だから、一度に大量の商品を現地に送り、そこから配送する方が効率が良いケースが増えてくるでしょう。
また、何が売れるかも国によって全然違うんですよね。同じ商品でも、中国では赤色が売れるけど、タイでは緑色が売れる、といったレベルで細分化が進んでいると感じます。こうした細かなニーズに対応する戦略が求められる時代になっているんです。
EC・オンライン物販
アジアのライブコマースが日本や欧米より進んでいる背景
日本や欧米と比較して、アジアが特に進んでいると感じるのが、ライブコマースやソーシャルコマースといったSNSを活用した販売手法です。これは、東南アジアを中心に、元々テレビなどのインフラが日本やアメリカほど発達していなかったことが背景にあると僕は考えています。
テレビの存在感が強くなかったため、人々は情報を得る手段としてインターネット、特にスマホ中心のSNSに自然と移行していったんです。TikTokやInstagram、Facebookがコミュニケーションの中心になった結果、テレビショッピングではなくライブコマースが爆発的に発達していきました。スマホの中で「楽しいこと」が最も多かった、という側面も大きいんじゃないでしょうか。一気に進化を遂げた結果、ライブコマースは今やアジアEC市場の大きな特徴の一つになっています。
ライブコマースの配信
AIがアジア市場の言語・文化の壁を打ち破る可能性
アジア市場を攻略する上で、大きな課題となるのが「言語の壁」です。英語だけでは不十分で、それぞれの国の現地語に対応する必要があるんですが、そのための言語取得コストは非常に高いですよね。しかし、この問題はAIが解決してくれる可能性が高いと僕は見ています。
ここ数ヶ月でAIの翻訳・通訳機能は劇的に進化しましたし、あと1年以内にはさらに飛躍的に向上するはずです。ライブコマースで僕が日本語で話しても、リアルタイムで現地語に同時通訳される、なんてことも時間の問題でしょう。現地通貨で決済できる仕組みも同様です。そうなれば、日本からでも圧倒的に商品が売りやすくなりますし、商品数が増えればお客様も増えるという好循環が生まれます。
特にアジアは細かい国が多いので、今までできなかった現地語・現地通貨対応が可能になることで、一気に市場が発展する可能性があるんです。教育水準が低い国の人でも、AIを使いこなすことでビジネスチャンスを掴みやすくなる。これはアジア全体の経済発展にも繋がり、結果的に僕らのビジネスチャンスも広がるだろうと考えています。
日本のセラーが今すぐ取るべき戦略は「情報を取りに行く」こと
現状、日本のセラーにとってアジア市場の最大の課題は「情報がない」ことだと僕は感じています。アメリカやヨーロッパの最新情報や販売状況は比較的入手しやすいんですが、アジア系の情報はなかなか手に入らないんですよ。だから、待っているだけではダメで、自分から積極的に情報を「取りに行く」姿勢がめちゃくちゃ大事になります。
一番良いのは、実際に現地に足を運んでみることじゃないでしょうか。旅行でも良いんです。現地に行って、何が流行っているのか、どんな課題があるのか、インフラがどう整っているのか、現地の人々の特徴はどうなのか。こうした生の情報は、ネット上にはなかなか落ちていませんし、AIでも取りに行けない領域です。だからこそ、自分から取りに行くしかない。
現地に行くのは大変なことです。でも、大変だからこそやる価値があるんだと僕は思います。そうやって得た情報を上手く活かせる人こそが、アジア市場が本当に伸びてきた時に、トップにいける人なんじゃないかなと。今タイは少し停滞気味だと聞きますが、マレーシアやシンガポール、インドネシアあたりは特に伸びてくるんじゃないかと見ています。マレーシアは留学や移住先としても人気ですが、経済も大きく伸びてきている感じがしますね。まずは一度、現地に足を伸ばしてみる。そして商品をちゃんと送れるかどうかも含めて、自分の目で確認することが大事だと思います。
日本企業が持つ潜在能力をアジア市場で活かすには
正直なところ、今の日本は「いかに働かないか」を真剣に考える風潮が強くなっているように感じます。優秀な人も多く、基本的な能力水準は高いのに、行動力や爆発力という点では、他のアジア諸国、特に中国の人たちと比較すると見劣りする部分があるんじゃないかと心配しているんです。
しかし、AIの発達は、日本人が苦手とする言語の壁を大きく下げてくれます。これは、今まで「恥ずかしさ」や「積極性のなさ」が足かせになっていた僕たち日本人にとって、自信を持って海外市場に挑戦できる大きなチャンスだと捉えています。能力は高いんですから、あとはそれを活かす行動力があるかどうか。そこに目を向けるのであれば、アジア市場は大きなチャンスになるはずです。
アメリカ市場の動向は不透明ですし、ヨーロッパも予期せぬ変化を見せることがあります。だからこそ、リスクヘッジとして、日本国内も含め、全ての国に対してアプローチしていく意識がこれからの日本企業には必要なんです。今すぐアジアでの販売が簡単でなくても、何もやらないのではなく、少しでも手をつけておくこと。それが5年後の未来を大きく変えることになるだろうと僕は考えています。
FAQ
Q.なぜ今、アメリカだけでなくアジア市場に注目すべきなのでしょうか?
Q.アジアEC市場の現状と課題は何ですか?
Q.アジアでライブコマースが発達した背景は何ですか?
Q.AIはアジア市場攻略にどのように役立ちますか?
Q.日本のセラーがアジア市場で成功するために最も重要なことは何ですか?
Q.具体的に、今注目すべきアジアの国はどこですか?
Q.日本人の特性をアジア市場でどう活かせますか?
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