トランプ関税15%の真実とは?越境ECセラーが知るべき「上限」と「デミニミス撤廃」の影響
トランプ関税15%は「一律上乗せ」ではない。越境EC経営者・荒木淳平が、2025年8月からの新ルール「上限方式」と、より影響が大きい「デミニミス撤廃」について解説します。
CHAPTERS
- 00:00トランプ関税15%の真実とは?
- 00:XX関税の新ルール「上限方式」を解説
- 00:XX越境ECセラーが影響を受ける商品ジャンル
- 00:XXデミニミス撤廃が越境ECに与える大きな影響
アメリカと日本の間で相互関税が15%に決定したというニュース、僕もいろんなところで目にしました。これを聞いて、「関税が一律15%に上がるんだ」とか、「今までより税率が下がるんだ」と、ちょっと勘違いされている方も多いんじゃないかなと思うんですよね。
実はこの15%という数字、一般的な解釈とは少し違うんですよ。今回は、越境ECを手がける僕の視点から、トランプ関税15%の本当の意味と、さらに注目すべき「デミニミス撤廃」について、現場の肌感覚も交えてお話ししたいと思います。
トランプ関税15%は「上限」であり「上乗せ」ではない
まず、今回の関税ルール変更で一番重要なポイントは、相互関税が「上乗せ方式」から「上限方式」に変わるという点です。これまでの相互関税は、通常の関税に10%が上乗せされる形だったんですよね。それが2025年8月1日以降は、大きく変わります。
新しいルールでは、「通常関税+相互関税=最大15%まで」という上限が設けられます。つまり、合計税率が15%を超えることはない、ということなんです。これは「税率が15%になる」という単純な話ではないんですよ。
具体的にどうなるかというと、赤澤亮正経済再生担当相の公式発表にもあるように、まずMFN税率(最恵国待遇税率:国際貿易で最も有利な関税率)が15%未満の商品の場合、MFN税率に相互関税が加算され、合計が15%になるまで引き上げられる可能性があります。例えば、MFNが5%なら、相互関税が10%加わって合計15%になるイメージですね。
一方で、MFN税率がすでに15%以上の商品については、MFN税率のみが適用され、相互関税は不適用となります。これはDHLなど、うちも使っている物流事業者も同様の見解を提示していて、現場でもこの認識で動いています。
だから、一律で税率が15%になるわけではないし、むしろ元々税率が高い商品は相互関税の影響を受けなくなるケースも出てくる。ここが多くの人が誤解しやすい部分なんじゃないかと思うんですよね。
EC・オンライン物販
越境ECセラーが警戒すべき商品ジャンルとは?
では、今回の関税変更で、越境ECセラーにとってどんな商品が影響を受けるのか。僕の経験から言うと、影響が小さい商品と、そうでない商品があります。
例えば、ラグジュアリーブランドのバッグ類やアパレルなどは、現行とほぼ変わらないか、ごく軽微な影響にとどまることが多いです。元々、これらのジャンルは関税が高い傾向にあるので、MFN税率が15%以上であれば、相互関税が不適用になるケースもあるわけです。うちで扱っている商品も、この恩恵を受けるものもありますね。
一方で、影響が出る可能性があるのは、自動車パーツやデジカメ、小型家電など、これまで比較的低関税だったジャンルです。これらの商品はMFN税率が15%未満の場合、相互関税が加算されて合計15%まで税率が引き上げられる可能性があります。特に自動車パーツは、最大で15%まで増加する可能性も指摘されていますから、該当するセラーさんは注意が必要だと思います。
結局のところ、「一律で15%に上がる」わけではなく、実際は一部ジャンルに限定された影響なんですよね。2025年3月以前の税体系とほぼ同じ水準に戻っただけ、という見方もできるかもしれません。ただ、政府は四半期ごとの見直しを実施予定なので、次回見直しで税率や対象品目が拡大するリスクは常に頭に入れておくべきだと感じています。
国際物流・貿易
むしろ「デミニミス撤廃」が越境ECに与える影響は大きい
今回の関税変更の話ばかりが注目されがちなんですが、僕が越境ECセラーにとって、もっと大きな影響があると見ているのが、2025年8月29日から施行される「デミニミス撤廃」です。正直、こっちの方がキツいと感じているセラーさんも多いんじゃないでしょうか。
デミニミス(少額輸入免税)とは、一定金額以下の貨物については関税や消費税が免除される制度のこと。アメリカではこれまで800ドル以下の貨物については、原則として関税がかからないというルールがありました。これが撤廃されるんです。
つまり、8月29日以降は、米国に輸入される800ドル以下のすべての貨物に、一般関税、国際緊急経済権限法関税(IEEPA)、その他の適用関税を含む、米国関税率表に基づくすべての適用関税が課せられることになります。これまでは関税がかからなかった少額の商品にも、関税がかかるようになるわけですから、これはかなりのインパクトですよ。
もちろん例外はあります。例えば、外国の個人からアメリカの個人に向けた100ドル未満のギフトや贈り物(バージン諸島、グアム、アメリカ領サモアの個人発の場合は200ドル未満)、アメリカへの海外からの旅行者が持ち込む200ドル以下の私物や家庭用品は引き続き免税です。ただ、越境ECで商品を販売しているセラーにとっては、この恩恵を受けるケースは非常に限定的でしょう。
特に、比較的小口の商品を数多く扱っているセラーさんや、アパレルなど単価は低いけれど取引量が多いジャンルのセラーさんにとっては、このデミニミス撤廃は無視できないコスト増に直結します。これまで関税計算の対象外だった商品も全て対象になるわけですから、価格設定の見直しや、購入者への関税負担の伝え方など、早急な対応が求められるんじゃないかと思いますね。
まとめ
今回のトランプ関税15%のニュースは、一見すると複雑に見えますが、越境ECセラーとして理解しておくべきポイントは主に二つです。
- 相互関税は「上乗せ」ではなく、MFN税率との合計が「最大15%まで」という上限が設けられること。
- それ以上に、2025年8月29日から施行される「デミニミス撤廃」が、800ドル以下の小口貨物にも関税がかかるようになる点で、より大きな影響を及ぼす可能性があること。
これらの変更点を正しく理解し、自社のビジネスモデルや商品構成に合わせて、早めに対策を講じることが重要だと僕は考えています。特にデミニミス撤廃は、多くのセラーさんに影響が出る可能性があるので、ぜひご自身のビジネスにどう影響するかを今一度確認してみてください。
FAQ
Q.トランプ関税15%は、全ての越境EC商品に適用されますか?
Q.相互関税の「上限方式」とは具体的にどういう意味ですか?
Q.MFN税率が15%未満の商品はどうなりますか?
Q.MFN税率が15%以上の商品はどうなりますか?
Q.「デミニミス撤廃」とは何ですか?越境ECにどう影響しますか?
Q.デミニミス撤廃による影響が大きい商品はありますか?
Q.今回の関税変更はいつから適用されますか?
関連クエリ:
