越境ECの常識が変わる?米国『デミニミス撤廃』の衝撃と今後の対策
米国が8月29日にデミニミス(少額免税)を撤廃。越境EC事業者への影響、課税内容、例外品目、配送業者の混乱と対策について、JP.Companyの荒木淳平が解説します。
CHAPTERS
- 00:00「デミニミス撤廃」が始まる
- 00:00改正後の課税内容
- 00:00例外として、以下の品目には、引き続きDe minimisが適用
- 00:00配送業者が混乱する
- 00:00デミニミス撤廃について
先日、驚くべきニュースが飛び込んできました。米国が、越境EC事業者にとって非常に重要な制度である「デミニミス」を今年の8月29日に撤廃するという話です。当初は2027年頃と言われていたものが、こんなに急に、しかも今年の夏に実施されるというのは、正直言って想定外でしたね。これは僕たち越境EC事業者にとって、かなり大きな問題だと捉えています。
デミニミス撤廃とは何か?越境ECへの影響を解説
まず、デミニミスが何かを知らない方もいると思うので、簡単に説明しますね。デミニミス(De minimis)というのは、輸入される貨物の価格が一定額以下の場合、関税や税金が免除される制度のことです。今までアメリカ向けの商品は、原則として800ドル(USD)以下の商品であれば関税がかからなかったんです。僕たち越境ECセラーにとっては、この免税枠があることで、比較的安価な商品を気軽に販売しやすかったわけです。
それが今回の撤廃によって、今後は1ドルの商品であっても関税が課税される可能性が出てくる、ということなんですよね。これは、特に「送料込み低価格戦略」で勝負してきた事業者にとっては、ビジネスモデルの根幹を揺るがしかねない大きな変化だと感じています。うちのような事業者は、この免税枠を前提に価格設定をしてきた部分が大きいので、正直、今後どう対応していくべきか、頭を悩ませています。
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改正後の課税内容は具体的にどう変わるのか?
デミニミスが撤廃されると、800ドル以下のすべての貨物に対して関税が課されることになります。具体的には、米国に輸入される800ドル以下のすべての貨物に、一般関税、国際緊急経済権限法関税(IEEPA関税)、その他の適用関税を含む、米国関税率表に基づくすべての適用関税が課せられる、とされています。つまり、今まで関税フリーだった少額商品にも、しっかりと税金がかかるようになる、ということですね。
一方で、2,500ドル以下の略式通関は維持されるという情報もあります。略式通関というのは、簡易的な手続きで通関できる制度のことです。ただ、これも現時点では不確実な情報が多くて、僕も情報収集に努めているんですけど、正直言って確たることは言えない状況ですね。いずれにしても、ほとんどの商品に関税がかかるようになる、という認識で準備を進めるのが賢明だと考えています。
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デミニミスが引き続き適用される例外品目とは?
今回のデミニミス撤廃には、いくつかの例外も設けられています。具体的には、以下の品目には引き続きデミニミスが適用されるとのことです。
- 外国の個人からアメリカの個人に向けた100ドル未満のギフト、贈り物(ただし、バージン諸島、グアム、アメリカ領サモアの個人発の場合は200ドル未満)。
- アメリカへの海外からの旅行者が持ち込む200ドル以下の私物や家庭用品。
この「個人間のギフト」という部分には、以前から少し問題があったんですよね。一部のセラーさんで、商品を「ギフト」と偽って表記し、関税を回避しようとするケースが見受けられました。これは明確な不正行為で、今回の制度変更によって、そういった行為はさらに厳しく取り締まられるようになるのは間違いないでしょう。また、旅行者の持ち込み品への影響は、越境ECだけでなく、インバウンド、つまり日本への旅行者がお土産を買う際にも関係してくる話なんですよ。
配送業者の混乱と今後の対応は?
正直、この急な変更に、配送業者がすぐにシステムを整えるのはかなり難しいんじゃないかと思っています。800ドル以下の郵便貨物についても課税対象になるわけですが、関税の徴収システムが整うまでの間は、引き続きデミニミスが適用される、という猶予期間が設けられる可能性も示唆されています。これは一時的な措置だと思いますが、現場の混乱を少しでも和らげようという配慮なのかもしれませんね。
EMS(国際スピード郵便)に関しても、特別なルールが示されています。実効IEEPA税率によって、国ごとに1品目あたりの関税上限額が設定されるようです。
- 実効IEEPA税率が16%未満の国:1品目あたり80ドル
- 実効IEEPA関税率が16%以上25%以下の国:1品目につき160ドル
- 実効IEEPA関税率が25%を超える国:1品目につき200ドル
日本はこのうち「実効IEEPA税率が16%未満の国」に該当するので、1品目あたり80ドルが適用されます。また、今年の5月2日からすでにデミニミスが撤廃されている中国(CN)、香港(HK)、マカオ(MO)製品についても、8月29日以降は上記のルールに統一されるとのことです。
僕たちの現場で何が起きるかというと、今までのようにEMSで気軽に発送できなくなる、あるいは関税手続きが非常に煩雑になる可能性があります。もしかしたら、今後はスピードパックのような、関税手続きを代行してくれるサービスがより重要になってくるかもしれません。僕たちも、そういった選択肢を真剣に検討していく必要がありそうです。
今回のデミニミス撤廃は、越境EC事業者にとってまさに「ゲームチェンジ」と言えるほどの大きな変化です。短期的には混乱も予想されますが、これを機に、より健全で持続可能なビジネスモデルを構築していくチャンスだと捉えることもできるはずです。僕たちJP.Company(Monoshare)も、この変化にいち早く対応し、皆さんのビジネスに役立つ情報やソリューションを提供できるよう、引き続き尽力していきます。
FAQ
Q.デミニミスとは何ですか?
Q.米国のデミニミス撤廃はいつからですか?
Q.デミニミス撤廃で越境EC事業者にどのような影響がありますか?
Q.デミニミスが撤廃されても免税になる商品はありますか?
Q.配送業者はデミニミス撤廃にどう対応しますか?
Q.日本からのEMS配送にはどのような影響がありますか?
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