MONOSHARE
2026.02.12越境ECアメリカ輸出関税

越境EC経営者が語る、アメリカ輸出関税のリアル:国別税率と政治の道具化

越境EC事業者が知るべきアメリカ輸出関税の最新状況を、JP.Company代表の荒木淳平が解説。デミニミス、相互関税の本質、主要国ごとの関税率、そして政治的背景までを深掘りします。

CHAPTERS

  • 00:00複雑化するアメリカ輸出関税の現状
  • 01:10越境EC事業者が知るべき「デミニミス」の現状と撤廃の背景
  • 02:50「相互関税」とは何か?その本質は「政治の道具」
  • 04:30主要国の対米輸出関税率を徹底解説(アジア編)
  • 07:50主要国の対米輸出関税率を徹底解説(欧州・米州編)
  • 10:45「関税」が政治の道具と化す時代に、越境EC事業者が考えるべきこと
  • 13:20今後の展望と日本経済への影響

越境ECでアメリカへ商品を輸出する際、関税の問題は常に頭を悩ませるポイントですよね。特にここ数年、世界情勢の変化とともに「相互関税」と呼ばれる制度が導入され、各国の関税率は目まぐるしく変わってきています。

僕らのように日々現場で商売をしている人間からすると、この変化についていくのは本当に大変だと感じています。今回は、このアメリカ輸出における関税の現状について、特に「デミニミス」と「相互関税」を中心に、今僕らが知っておくべき情報を整理して皆さんにお伝えしたいと思います。

越境EC事業者が知るべき「デミニミス」の現状と撤廃の背景

まず、デミニミスについてお話しします。これは「輸入品に対し、一定の金額以下であれば関税を免除する」という考え方なんですよ。各国が独自の基準を持っていて、アメリカも以前は800ドルまで免税でした。

うちもこの制度をうまく活用していたんですけど、残念ながら去年の秋に撤廃されてしまったんですよね。日本は今でも1万円以下の輸入品がデミニミスの対象になっていますが、世界的な傾向として、この免税措置は徐々に無くなってきていると感じています。

EC・オンライン物販EC・オンライン物販

「相互関税」とは何か?その本質は「政治の道具」

次に「相互関税」です。正直、「何が相互なの?」って思う部分もあるんですけど(笑)、ざっくり言うと、これは「トランプ関税」と呼ばれているものですね。トランプ前大統領が「これからの関税はこうする」と決めて、原産国によってアメリカが輸入する際の関税率を変えた制度なんです。

ただ、単に相互関税だけじゃなくて、国によっては「相互関税に加えて追加関税」がかかるケースも多いので、そこが複雑なんですよね。細かく言うと専門家とは違うかもしれませんが、現場ではそのように理解しています。

経営者の視点経営者の視点

主要国の対米輸出関税率を徹底解説(アジア編)

JETROの記事を参考に、具体的な関税率を見ていきましょう。僕らのような越境EC事業者にとっては、まさに死活問題ですからね。

  • 日本: 2023年7月22日に合意して15%になりました。真夏の暑い時期だったのをよく覚えています。
  • 台湾: 同じく15%。これは中国との関係で「台湾は別だ」というメッセージが込められているんじゃないかと僕は見ています。政治的な意図を感じますよね。
  • 中国: 現在20%。前は100%を超えるような時期もありましたが、今は比較的落ち着いた印象ですね。それでも高いことには変わりありません。
  • 韓国: 15%。以前は日本より高かったのが、結局同じになったのはちょっと驚きでした。以前は日本が5%お得、みたいな時期もあったんですけどね。
  • フィリピン: 19%。
  • ベトナム: 20%。ベトナムも以前はもっと高かったと記憶しています。2023年10月に下がって20%になりました。
  • インドネシア: 変わらず19%。
  • マレーシア・カンボジア・タイ: これらも色々と条件交渉を終えて19%に落ち着いています。「20%よりも低いですよ」というメッセージを感じますよね。
  • インド: アジアで一番高いのがインドで50%。これはもうトランプさんの「気持ち次第」という部分が大きいのかな、と感じます。アジア諸国は、一番低いのが15%、高いのがインドの50%という状況です。

主要国の対米輸出関税率を徹底解説(欧州・米州編)

次に、ヨーロッパとアメリカ大陸の状況を見ていきましょう。

  • 英国(イングランド): 一番最初に合意した英国は10%と、世界で最も低いんです。ただ、英国製の輸出製品って金融以外だとあまりイメージがないですよね。紅茶もスリランカ産が多かったりしますし。アパレルの高級系でBurberryの一部やMacintoshの一部くらいでしょうか。メイド・イン・イングランドの製品は限られます。
  • EU: 15%。フランス製のブランド品などはこれに該当します。これは変わらずですね。
  • ブラジル: 相変わらず高くて50%。これも「トランプさんとの関係」が影響しているように見えます。楯突いた国は高い、という大人の考え方とは思えないような状況です。
  • カナダ: 35%。
  • メキシコ: 25%。

特にカナダとメキシコは、隣国なのにワールドカップを一緒にやるのに高いっていうのは、正直ヤバいですよね。これは、今まで関税回避策としてメキシコやカナダを経由してアメリカに輸入されるケースが増えたため、それを防ぐ目的で設定されたと考えられています。うちもこの影響で、これらの国を経由した販売の売上や利益が下がって厳しい状況だと感じています。

また、迂回輸出への取り締まりも強化されていて、「迂回輸出された」と判定された場合、40%の相互関税が適用される資料も出ています。CBP(税関国境警備局)がどう判定するのかは不透明ですが、かなり厳しい対応ですよね。なぜかカナダやメキシコに対しては、移民問題も絡んで、すごく厳しい印象です。

僕が特に印象深かったのは、スイスの事例です。当初スイスは相互関税が39%と非常に高かったんですよ。高級時計などを扱っている僕らにとっては、正直かなり厳しい状況でした。それが去年の11月半ばくらいに15%に引き下げられたんです。

これでまた、アメリカでスイス製の時計を売りやすくなったと感じている人は多いんじゃないでしょうか。DDP(仕向地持ち込み渡し・関税込み)は変わりませんけどね。結局、アメリカ国内で「欲しい」というニーズが高かったから、関税が下がったと判断できます。

「関税」が政治の道具と化す時代に、越境EC事業者が考えるべきこと

もともと関税は自国の経済を守るためのものだったはずです。でも、現状を見ると、明らかに政治の道具として使われているな、と感じます。おさらいとしてはこんな感じですね。直近では台湾が15%に下がったことはありますが、一旦これで動いているような感じです。

今後もトランプさんが元気な限り、相互関税が下がることはあまり期待できないでしょう。もし変わるとすれば、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)のような自由貿易協定がアメリカを介さずに各国間で進み、「アメリカが蚊帳の外」という状況になった時かもしれません。

現状、アメリカが強くなりすぎたことで、世界のバランスが崩れていると感じています。それが良くないですよね。中国の景気悪化も、相対的にアメリカをさらに強くする要因になりかねません。アメリカが強いと関税が下がる余地がなく、インフレは加速していく一方です。

そうなると、日本の景気にも影響が出てきます。輸入系の会社は苦しくなり、日本人は海外ほどインフレが進んでいないので、高くなった商品についていけなくなってしまう。ラーメンが1000円を突破した今、これが1500円、2000円となったら、正直食べる回数は減りますよね。

それが2000円になったらさらに減るでしょう?っていうのがどんどん出てくるんじゃないかと思っていて。それに加えて最低賃金も上がる。それも下がる余地がないわけじゃないですか。これでは明るい未来を描くのは難しいんじゃないかと思ってしまうんです。

ただ、こういう時こそ、ポジティブなニュースが出たらもっと騒ぎ立てていくべきだと僕は思います。日本人的な気質として、どうしても暗くなりがちですからね。今後も、この世界の動きをしっかり見守っていきたいと思います。

FAQ

  • Q: 「デミニミス」とは何ですか? A: 輸入品に対し、一定の金額以下であれば関税を免除する制度です。アメリカでは以前800ドルまで免税でしたが、現在は撤廃されています。
  • Q: 「相互関税」とは具体的に何ですか? A: 主に「トランプ関税」とも呼ばれ、原産国によってアメリカが輸入する際の関税率を変える制度です。政治的な要素が強く反映されています。
  • Q: 日本からアメリカへの輸出関税は何%ですか? A: 現在、日本からアメリカへの輸出関税は15%です。2023年7月22日に合意されました。
  • Q: 中国や韓国からの対米輸出関税はどのくらいですか? A: 中国は現在20%、韓国は15%です。以前はもっと高い時期もありましたが、現在は落ち着いています。
  • Q: なぜカナダやメキシコからの関税は高いのですか? A: 関税回避のためにこれらの国を経由してアメリカに輸入されるケースが増えたため、それを防ぐ目的で高い関税が設定されています。
  • Q: 関税が引き下げられた事例はありますか? A: スイスからの高級時計などは、当初39%だった相互関税が2023年11月半ばに15%に引き下げられた事例があります。
  • Q: 今後、アメリカの関税は下がる可能性がありますか? A: トランプ氏の動向や、アメリカを介さない自由貿易協定の進展次第では可能性もありますが、現状では下がる余地は少ないと見ています。
  • Q: 関税の変動が越境EC事業に与える影響は? A: 関税率の変動は商品の価格競争力や利益率に直結するため、常に最新情報を把握し、戦略を柔軟に見直す必要があります。

FAQ

Q.「デミニミス」とは何ですか?
輸入品に対し、一定の金額以下であれば関税を免除する制度です。アメリカでは以前800ドルまで免税でしたが、現在は撤廃されています。
Q.「相互関税」とは具体的に何ですか?
主に「トランプ関税」とも呼ばれ、原産国によってアメリカが輸入する際の関税率を変える制度です。政治的な要素が強く反映されています。
Q.日本からアメリカへの輸出関税は何%ですか?
現在、日本からアメリカへの輸出関税は15%です。2023年7月22日に合意されました。
Q.中国や韓国からの対米輸出関税はどのくらいですか?
中国は現在20%、韓国は15%です。以前はもっと高い時期もありましたが、現在は落ち着いています。
Q.なぜカナダやメキシコからの関税は高いのですか?
関税回避のためにこれらの国を経由してアメリカに輸入されるケースが増えたため、それを防ぐ目的で高い関税が設定されています。
Q.関税が引き下げられた事例はありますか?
スイスからの高級時計などは、当初39%だった相互関税が2023年11月半ばに15%に引き下げられた事例があります。
Q.今後、アメリカの関税は下がる可能性がありますか?
トランプ氏の動向や、アメリカを介さない自由貿易協定の進展次第では可能性もありますが、現状では下がる余地は少ないと見ています。
Q.関税の変動が越境EC事業に与える影響は?
関税率の変動は商品の価格競争力や利益率に直結するため、常に最新情報を把握し、戦略を柔軟に見直す必要があります。

関連クエリ:

アメリカ輸出関税 最新越境EC 関税率デミニミス 撤廃相互関税 とはアメリカ 輸入関税 国別越境EC 経営者 コラム荒木淳平 関税

CONTACT / VIEW SERVICES

SHARING JAPAN'S FINEST
WITH THE WORLD.

ご質問・お問い合わせがございましたら、お気軽にお問い合わせください。