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2026.09.26越境EC米国新関税通商法301条

【荒木淳平】米国新関税「対日12.5%」案の衝撃。越境EC経営者が備えるべき「証明責任」の壁

米国が検討する「対日12.5%」新関税案は、越境EC事業者に何をもたらすのか。JP.Company代表の荒木淳平が、提案の現状と、関税率以上に恐ろしい「証明責任」という法的リスク、そして今すぐ取るべき具体的な対策を解説します。

CHAPTERS

  • 00:00オープニングトーク
  • 00:00① 現状と仕組み:12.5%関税は「決定」ではない?
  • 00:00② 恐怖のルール:米国特有の「証明責任」と法的な壁
  • 00:00エンディング

ここ数週間、越境EC業界でざわついているのが、米国が日本に対して検討している「対日12.5%」という新たな関税案の動きですよね。僕のところにも「どうなるんですか?」って問い合わせがよく来るんですよ。結論から言うと、まだ確定ではないんですけど、この提案が持つ意味と、それに伴うリスクはしっかり理解しておく必要があると思っています。特に、関税率そのものよりも、もっと厄介な「壁」があるんです。

「対日12.5%」米国新関税案、現状と背景をどう捉えるべきか?

まず、一番大事なことからお伝えしますね。この「対日12.5%」という数字は、現時点では米通商代表部(USTR)が進めている**「提案段階」であって、まだ決定ではない**、ということです。ここを冷静に受け止めるのが、最初の一歩だと思うんですよね。

じゃあ、なぜ日本が名指しで狙い撃ちされているのか。その背景には、中国の新疆ウイグル自治区などでの強制労働問題があると言われています。アメリカ側から見ると、日本は「強制労働で作られた部品や素材の流入を十分に防げていない国」だとみなされてしまった。だから追加関税のグループに入れられた、という見方が強いですね。

ただ、単純に今の関税に「+12.5%」が上乗せされるわけじゃない、というのも重要なポイントです。実効税率としては**「上限15%」に収まる見込み**だと言われています。例えば、今まで関税0%だった商品は12.5%になる可能性がある。すでに数%かかっている商品も、合計で最大15%程度に調整される可能性が高い、ということですね。うちのような越境EC事業者は、この上限を頭に入れつつ、現状のコスト構造をもう一度見直す必要があるな、と感じています。

経営者の視点経営者の視点

関税率以上に警戒すべき「証明責任」という米国独自の壁

「まだ提案段階なら、そこまで気にしなくてもいいんじゃないか?」って思う人もいるかもしれません。でも、正直、これは甘い見方だと僕は思っています。なぜかというと、今回の提案の根拠となっているのが、米国の**「通商法301条」**なんですよ。この法律は法的な安定性がすごく高くて、一度実施されてしまうと、大統領が変わったとしても、そう簡単には覆らないという特徴があるんです。つまり、一度決まれば長期的な影響が出る可能性が高い、ということですね。

そして、僕が関税のパーセンテージ以上に恐ろしいと感じているのが、「証明責任」という米国特有のルールです。日本の法律は「疑わしきは罰せず」が基本ですよね。でも、アメリカの税関は真逆なんです。「少しでも怪しいなら、まず輸入をストップする。そして、問題がないことを企業側が自ら証明させる」という、めちゃくちゃ厳格なスタンスなんですよ。

実際にうちの会社でも、以前、材料の出所に関する証明が不十分だとして、商品が税関で差し止められそうになったケースがありました。最終的にはクリアできたんですけど、その時のヒヤヒヤ感は忘れられないですね。この「証明責任」の壁は、関税がいくらになるかという話以上に、越境EC事業者のビジネスを根底から揺るがしかねない、と僕は強く感じています。製品の原材料から製造工程まで、サプライチェーン全体の透明性を求められることになる、ということなんですよ。

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越境EC事業者が今すぐ取るべき具体的な対策とは?

じゃあ、僕たち越境EC事業者は、この状況に対してどう備えるべきか。いくつかの具体的な対策を考えておく必要があります。

まずは情報収集の徹底です。米通商代表部(USTR)の動向や、業界団体からの情報など、常に最新情報をキャッチアップすること。そして、それが自分のビジネスにどう影響するかを常にシミュレーションしておくべきだと思います。

次に、サプライチェーンの透明性確保ですね。これは「証明責任」の壁を乗り越える上で最も重要です。仕入れ先や製造元に対して、原材料の調達先や生産工程に関する詳細な情報の開示を求め、いつでも提示できるよう準備しておくこと。これができなければ、最悪、商品が米国に輸入できなくなるリスクがあります。

そして、コスト構造の見直しも欠かせません。もし12.5%や15%の関税が課されることになれば、当然、商品の原価は上がります。それを販売価格に転嫁するのか、それとも利益率を削って吸収するのか。あるいは、別の仕入れ先や製造拠点を探すのか。事前に複数のシナリオを用意しておくことが大切です。

さらに、市場分散の検討も有効な手だと思います。米国市場に依存しすぎている場合、今回の関税問題のような地政学リスクの影響を強く受けます。シンガポールやEU、オーストラリアなど、他の成長市場への展開を加速させることで、リスクをヘッジする戦略も視野に入れるべきだと僕は考えています。

今回の米国新関税案は、越境EC事業にとって決して無視できない大きな波だと僕は捉えています。ただ、変化は常にビジネスチャンスでもあります。重要なのは、ただ不安に思うのではなく、現状を正しく理解し、先回りして具体的な対策を打っていくこと。そして、どんな状況にも対応できるしなやかなビジネスモデルを構築していくことだと思っています。僕自身も、この状況を乗り越えるために、日々試行錯誤を続けているところなんですよ。

FAQ

Q.米国新関税「対日12.5%」案はすでに決定していますか?
いいえ、現時点では米通商代表部(USTR)による「提案段階」であり、まだ確定したものではありません。しかし、その根拠となる通商法301条は安定性が高く、一度実施されると覆りにくい特徴があります。
Q.なぜ日本が追加関税の対象とされているのですか?
主に中国の新疆ウイグル自治区などでの強制労働問題が背景にあります。米国側は、日本が強制労働で作られた部品や素材の流入を十分に防げていない国と見なしているためです。
Q.12.5%がそのまま上乗せされるのですか?
いいえ、単純な上乗せではありません。実効税率は「上限15%」に収まる見込みとされています。現在の関税と合わせて最大15%程度に調整される可能性があります。
Q.「通商法301条」とはどんな法律ですか?
米国の通商法で、不公正な貿易慣行を持つ国に対して報復措置を取ることを可能にする条項です。一度適用されると法的安定性が高く、政権交代後も覆りにくい特徴があります。
Q.「証明責任」とは具体的に何を指しますか?
米国税関の厳格なスタンスで、輸入商品に少しでも疑義があれば、企業側がその商品の材料の出所や製造工程に問題がないことを自ら証明しなければならない、というルールです。証明できないと輸入が差し止められるリスクがあります。
Q.越境EC事業者が今すぐ取るべき対策は何ですか?
最新情報の収集、サプライチェーンの透明性確保(原材料の出所証明など)、コスト構造の見直し、そして米国市場への依存度を下げ、他の市場への分散を検討することが挙げられます。

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