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2026.07.17越境EC米国関税通商法301条

米国新関税「対日12.5%」は本当に来るのか?越境EC事業者が備えるべきリスクと証明責任の壁

米国が日本に対して提案中の12.5%関税案は、越境EC事業者にとって大きなリスクです。JP.Company代表の荒木淳平が、提案の現状、背景、そして関税率以上に恐ろしい「証明責任」の壁について解説します。

CHAPTERS

  • 00:00オープニングトーク
  • 00:00現状と仕組み:12.5%関税は「決定」ではない?
  • 00:00恐怖のルール:米国特有の「証明責任」と法的な壁
  • 00:00エンディング

現在、米国が日本に対して提案している「対日12.5%の追加関税案」について、越境EC事業者の皆さんの中には漠然とした不安を感じている方も少なくないんじゃないでしょうか。正直なところ、この話を聞いて「うちのビジネスはどうなるんだろう」と心配になるのは当然だと思います。

僕自身、この業界で長くビジネスをやってきて感じるのは、常に最悪のシナリオを想定し、その上で最善の準備をしておくことの重要性なんです。今回は、この関税案の現状と、単なる数字以上に深刻な「証明責任」という問題について、僕なりの視点でお話ししたいと思います。

「対日12.5%関税」はすでに決定事項なのか?その背景と実効税率

まず最初に、一番大事なことをお伝えします。この「対日12.5%の追加関税案」は、現時点では米通商代表部(USTR)が進めている「提案段階」であって、確定したわけではないんですよ。ここを冷静に受け止めることが、過度な不安に陥らないためにもすごく大切だと僕は考えています。

では、なぜ日本がこの関税の対象になりうるのか。背景には、中国の新疆ウイグル自治区などにおける強制労働問題があるんです。アメリカ側から見ると、日本は「強制労働で作られた部品や素材の流入を十分に防げていない国」とみなされ、追加関税のグループに入れられてしまった、というのが実情のようです。これは、サプライチェーンにおける透明性や倫理性が、今後ますます問われるようになるというサインだと僕は見ています。

ただし、この12.5%が単純に今の関税に上乗せされるわけではありません。言われているのは、関税の実効税率は「上限15%」に収まる見込みだということです。つまり、今まで関税が0%だった商品には最大で12.5%が課される可能性があり、すでに数%の関税がかかっている商品も、合計で最大15%程度に調整される可能性が高い、ということなんですね。例えば、これまで関税が5%かかっていた商品に、いきなり12.5%が上乗せされて17.5%になる、というわけではないということです。上限が設定されているのは、僕たち事業者にとっては少しだけ安心材料かもしれません。

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米国特有の「証明責任」が日本企業に突きつける壁とは?

「なんだ、まだ提案段階で、しかも上限があるなら、そこまで気にしなくてもいいんじゃないか?」と思う方もいるかもしれません。でも、正直なところ、僕はそうは思わないんですよ。なぜなら、この問題には関税のパーセンテージ以上に、厄介な壁が潜んでいるからです。

今回の提案の根拠となっているのは、米国の「通商法301条」という法律です。この301条措置は一度実施されてしまうと、法的な安定性が高く、たとえ大統領が変わったとしても、そう簡単には覆らないという特徴があるんです。つまり、一度決まれば長期的に影響が続く可能性がある、ということですね。

そして、僕たちが最も注意しなければならないのが、米国税関が持つ「証明責任」の概念です。日本の法律は「疑わしきは罰せず」が基本ですが、アメリカの税関は真逆なんです。「少しでも怪しい、つまり強制労働に関わっている可能性があるなら、まず輸入をストップする。そして、問題がないことを『企業側』に証明させる」という、めちゃくちゃ厳格なスタンスなんですよ。

実際に僕がこの業界で見てきた中では、過去にも日本企業の商品が、材料の出所や製造工程が十分に証明できないという理由で、米国税関で差し止められた事例がいくつかあります。商品は港で止められ、莫大な保管料が発生し、最終的に輸入を断念せざるを得なかった、なんて話も珍しくありません。

この「証明責任」こそが、関税のパーセンテージ以上に恐ろしい壁だと僕は考えています。仮に12.5%の関税が課されたとしても、それはコストとして計算できます。しかし、商品が税関で止められてしまうと、販売機会の損失だけでなく、ブランドイメージの低下、そして何より不確実性がビジネスを圧迫します。だからこそ、僕たちはこの「証明責任」をクリアするための準備を、今から真剣に考えておく必要があるんです。

僕が皆さんに伝えたいのは、この関税案が決まるかどうかに一喜一憂するのではなく、どんな状況になっても対応できるような体制を整えておくことの重要性です。特に、サプライチェーンの透明性を高め、材料の調達から製造までのプロセスを明確に証明できる準備を進めることが、これからの越境ECビジネスにおいては不可欠になってくるんじゃないかと思いますね。

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まとめ

米国が日本に対して提案している12.5%の追加関税案は、まだ確定ではありませんが、その背景にある「強制労働問題」や、米国特有の「証明責任」の厳しさは、越境EC事業者が無視できないリスクです。単に関税率の数字に囚われるのではなく、サプライチェーン全体の透明性を高め、いざという時に商品の安全性を証明できる体制を構築することが、今後のビジネス継続において最も重要だと言えるでしょう。僕たちは、常に変化に対応できる柔軟なビジネスモデルを追求していく必要があると強く感じています。

FAQ

Q.米国が提案する「対日12.5%関税」はすでに決定していますか?
いいえ、現時点では米通商代表部(USTR)が進めている「提案段階」であり、まだ確定したわけではありません。最終的な決定には至っていません。
Q.なぜ日本がこの関税の対象として検討されているのですか?
中国の新疆ウイグル自治区などでの強制労働問題が背景にあります。米国側から見て、日本は強制労働で作られた部品や素材の流入を十分に防げていない国と見なされているためです。
Q.この12.5%は、現在の関税に単純に上乗せされるのでしょうか?
単純に上乗せされるわけではありません。関税の実効税率は「上限15%」に収まる見込みとされています。つまり、合計で最大15%程度に調整される可能性が高いです。
Q.「通商法301条措置」とはどのようなものですか?
米国の通商法に基づく措置で、一度実施されると法的な安定性が高く、大統領が変わっても簡単には覆らないという特徴があります。長期的な影響が懸念されます。
Q.米国税関の「証明責任」とは具体的にどういう意味ですか?
米国税関では、商品に少しでも疑義があれば、まず輸入を差し止め、問題がないことを「企業側」が証明しなければなりません。証明できないと輸入が許可されない厳しいルールです。
Q.越境EC事業者はこの関税案にどう備えるべきですか?
関税率の数字だけでなく、サプライチェーン全体の透明性を高め、材料の調達から製造までのプロセスを明確に証明できる体制を構築することが非常に重要です。

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