荒木淳平が解説するeBay越境ECレポート:2026年を生き抜く戦略
JP.Company代表の荒木淳平がeBay Japanの越境ECレポートを解説。デミニミスルール撤廃後の市場変化、多国展開の重要性、ライブコマース・DX化の課題、そして2026年を生き抜く戦略を語ります。
CHAPTERS
- 00:00【eBayニュース】イーベイ・ジャパン「2025年間 越境ECレポート」を解説
- 00:46今回はeBay公式レポートの解説をしていきましょう。
- 01:10米国関税制度変更を契機に転換期を迎えた2025年の越境EC市場
- 02:44ポケモンカードを中心としたトレーディングカード市場が成長。カメラ全般も劇的な伸びを記録。
- 03:222026年に向けてセラーのDX化をサポートし多国展開を推進。
- 05:07日本セラーが誇る品質の良さ、正確さ、物を大切に扱う文化といった強み。
- 06:33年間カテゴリーランキング
- 07:59成長率TOP3
- 08:242026年越境EC注目ポイント
- 10:37社長は2026年のeBayどういう風に動いていきますか?
- 13:58はい、今日は解説ありがとうございました。
先日、eBay Japanから「2025年間 越境ECレポート」が発表されました。毎年恒例のこのレポートは、僕たち越境ECセラーにとって、次の戦略を考える上で非常に重要な資料なんですよね。この1年、本当に色々なことがありましたし、市場は大きく転換期を迎えていると感じています。
越境EC市場を揺るがした「デミニミスルール撤廃」の衝撃
レポートでも大きく取り上げられていたのが、米国の「デミニミスルール撤廃」です。これは、一定額以下の輸入商品にかかる関税が免除される制度の変更なんですけど、特に800ドル以下の商品をアメリカで販売していたセラーにとっては大きな影響がありました。正直なところ、鉄製品など一部を除けば劇的な変化とまではいかなかったんですが、eBayで多く扱われる商品にとっては競争力が落ちる要因になったのは間違いないですよね。
これを受けて、eBay Japanは購入時点で支払い総額が明確になるDDP(Delivered Duty Paid、関税込み価格)の必須化を進めています。最初は「義務」という言葉すら避けていたのに、今では「必須化」と明確に打ち出している。これはバイヤーの安心感を高め、リピート購入を促すための施策なんですよね。僕たちセラーからすると、アメリカ国内のセラーと価格で対等に戦うのが難しくなった、というのが正直なところです。
EC・オンライン物販
なぜ「販路多角化」が日本セラーの必須戦略になったのか?
デミニミスルール撤廃を契機に、レポートでは「欧州・豪州・アジアへの販売拡大」が推奨されています。つまり、アメリカ以外の市場で売ろう、という流れが本格化しているわけです。僕もそう思うんですけど、これってセラー側が「他の国でも売らなきゃいけない」という意識を持つようになった、ということの裏返しでもあるんです。一つの国に依存するリスクを避ける、いわゆるリスクヘッジですよね。
実際にここ数年やってきて感じるのは、日本人の「品質の良さ」「正確さ」「物を大切に扱う文化」といった強みは、海外から見ると本当に素晴らしい価値なんですよ。僕自身、学生時代に短期留学して初めて日本の良さに気づいた経験があって。外から見ないと分からない魅力って、すごくたくさんあるんですよね。国内で当たり前にやっていることが、海外では「すごい!」と評価される。だからこそ、海外に目を向けるのは正解だと考えています。ただ、逆に雑なことをすると「日本人なのに」と悪目立ちしてしまうので、そこは注意が必要ですね。
ライブコマースの配信
トレーディングカードとカメラが急成長した背景
年間カテゴリーランキングを見ると、1位がレディースアパレル&バッグブランド小物、2位が時計・パーツ&アクセサリーと続きますが、特筆すべきは「トレーディングカード(トレカ)」が4ランクアップして3位になったことです。これはやはり、関税がかからない、という点が大きいんだと思います。関税問題が表面化した結果、相対的にトレカがやりやすくなった、ということなんですよね。
一方、アニメアート&キャラクターグッズ、カメラ、自動車パーツなどは順位を下げています。これらは中国製が多い、あるいは元々の関税が高い、といった要因が複合的に影響している可能性があります。特に、デジカメが成長率TOP3に入っているのは興味深いですね。一時期「デジカメで撮る写真がエモい」と若者の間で流行しましたし、そういったトレンドが越境ECにも波及しているのは面白いなと感じます。
ライブコマースとDX化:日本セラーの課題と可能性
2026年の注目ポイントとして、レポートでは「ライブコマースの広がり」「多国展開」「日本セラーのDX化」が挙げられています。ライブコマースはうちも積極的に取り組んでいますが、正直、苦戦しているのが現状なんですよ。設備投資もそうですが、一番のハードルは「人」ですね。ライブでインタラクティブに英語を喋れる人材を揃えるのが非常に難しい。日本人って、英語は読めるし書けるけど、流暢に喋るのは苦手な人が多いじゃないですか。AI翻訳があるとはいえ、リアルタイムでの人間力が必要なコミュニケーションはまだAIでは難しいと感じています。
DX化については、SpeedPAKやAPIの活用が期待されていますが、僕としてはもっと使いやすいツールを提供してほしいな、と思っています。既存のサードパーティツールは日本のプラットフォームありきのものが多くて、eBayに完全にフィットするものが少ない。うちはもう自分で作った方が早い、という状況です。もっとセラーがデータ連携や在庫管理をしやすいように、eBay側からのサポート強化に期待しています。eBayフルフィルメントの導入も予定されていますし、これからの進化に注目ですね。
不確実な時代を生き抜く越境EC戦略
2026年を考えると、僕たちセラーは「合わせるしかない」と思っています。多国展開はもはや必須。今、世界中で戦争が始まったり、今まで当然だったことが急に変わったりする時代です。不確実性が高い時代だからこそ、越境ECにおけるリスクヘッジは欠かせません。
例えば、トレーディングカードは今注目されていますが、参入障壁が比較的低い分、レッドオーシャン化が進むのは避けられないでしょう。札束の叩き合いのような状態になる可能性も高い。そうなった時にどう差別化を図るか、工夫が大事になってきます。eBayが「これ売れるよ」とナビゲートすると、みんなそっちに一気に流れる傾向があるんです。その中でどう生き残るか、が問われるわけです。
また、原油価格の高騰はクーリエ(国際宅配便)の運賃上昇に直結します。通常、秋ごろにサーチャージが上がることはありますが、今の状況だと春過ぎにも追加料金が発生する可能性も十分あります。そうなると、さらに越境ECのハードルは上がってしまう。だからといって、今までやってきたことが無になるわけではありません。eBayさんも様々な策を練ってくれているはずなので、そこにうまく乗りつつ、自分たちでもリスクを分散していくことが重要です。
僕が思うのは、越境ECをやっている人たちは、みんな前向きな気持ちを持っている人が多いんですよ。色々なリスクや大変なことがある中で続けているわけですから。だからこそ、その気持ちを忘れずに、ポジティブに行くしかない。もちろんリスクヘッジはしつつ、常に新しいことにチャレンジしていくことが、この不確実な時代を生き抜く上で最も大事なことだと考えています。国内市場も厳しいですから、越境ECを諦めずに、粘り強く挑戦し続けてほしいですね。
FAQ
Q.2025年の越境EC市場に最も大きな影響を与えた変化は何ですか?
Q.デミニミスルール撤廃後、eBay Japanはどのような対応をしましたか?
Q.日本セラーが販路多角化を進めるべき理由は何ですか?
Q.2025年に越境ECで特に成長した商品カテゴリーは何ですか?
Q.ライブコマースが日本セラーにとって難しいのはなぜですか?
Q.2026年の越境ECで最も重要な戦略は何だと考えられますか?
Q.日本セラーが越境ECで活かせる強みは何ですか?
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