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2026.01.13リユースリサイクル越境EC

捨てられたスーツケースは“宝の山”か? 越境EC経営者が語るリユースビジネスのリアルな壁

街に溢れる捨てられたスーツケースは本当にビジネスになるのか? 越境ECで年商70億円を達成した荒木淳平が、リユース業界の視点からその課題と可能性を深掘りします。保管コストの壁とは?

CHAPTERS

  • 00:00捨てられるスーツケース問題の背景
  • 00:30リユースビジネスの考え方とは?
  • 00:50捨てられたスーツケースの再利用ビジネスの実態
  • 01:45なぜスーツケースのリユースは難しいのか?
  • 02:40リユースビジネスを阻む「保管コスト」の壁
  • 03:55「ゴミ」を「価値」に変えるアイデアの難しさ
  • 05:00ホテルでの再利用案と現実的な課題
  • 06:05リサイクルしやすいスーツケース開発の必要性
  • 06:40スーツケース問題は世界的な課題
  • 07:15本当の意味でのリユースビジネスとは
  • 07:50リユース・リサイクルのモラルと社会的な解決策
  • 09:00ビニール傘やシェアサービスから見るリユースの課題
  • 09:45科学的解決と教育の重要性

最近、「リユース新聞」でホテルなどに置き去りにされるスーツケースの問題が深刻化しているという記事を見たんですよ。海外から来た方が、壊れたり、もういらなくなったりしたスーツケースを、持ち帰るのが面倒だったり、追加料金を払いたくなかったりして、そのままホテルに置いていってしまうケースがすごく増えているみたいなんです。駅に置いていく場合もあるみたいですけど、やっぱりホテルが一番多いみたいですね。

こういう社会課題をリユースで解決しようとする動きはすごく大事だと思うんですけど、実際にビジネスとして回すにはいろんな課題があるんですよ。今回は、このスーツケース問題を例に、僕が考えるリユースビジネスのリアルな考え方についてお話ししたいと思います。

捨てられるスーツケースの現状と「再利用ビジネス」の難しさ

実際に、東京のビジネスホテルではたくさんのスーツケースが捨てられているそうです。それを回収する業者さんもいて、ホテルから1個1000円くらいで引き取って、再利用しているという話がありますね。麻薬犬のトレーニングに使ったり、部品取りにしたり、中にはそのまま中古品として販売しているケースもあるみたいです。

ただ、正直なところ、これをビジネスとして成立させるのはすごく難しいと僕は見ています。なぜかというと、ホテルに置いていかれるスーツケースって、ほとんどがいいブランドのものではないんですよ。リモワみたいな高価なものだったら、みんな持って帰りますからね。5000円とか6000円で売られているような安価なものが多くて、中古市場では2000円でもなかなか売れないのが現実です。

EC・オンライン物販EC・オンライン物販

リユースビジネスを阻む「保管コスト」という現実

スーツケースがリユースビジネスにおいて一番のネックになるのは、やっぱり「場所を取る」ということなんです。うちの業界では、ノーブランド系のスーツケースは結構嫌がられる対象なんですよね。EC(電子商取引)で売ろうとしても、保管コストがかさむし、配送料もバカになりません。そこまでして中古のスーツケースを買いたいという人は、残念ながら多くないのが実情です。

買い取り店でも、大きいものってどうしても査定が下がる傾向にあります。スーツケースもそうですし、ベビー用品なんかもそうですね。場所を取るということは、消費者も家に置きたくないし、買い取り店も在庫として抱えたくない。だから、壊れているものなんて、古物市場でもほとんど売買対象にならないんですよ。経済的に回していくのは、かなり厳しいと言わざるを得ません。

経営者の視点経営者の視点

「ゴミ」を「価値」に変えるためのアイデアと課題

本来であれば、たとえ0円で回収したものでも、それをうまく価値に変えることができれば最高ですよね。例えば、機械だったら鉄やレアアース(希少金属)を抽出して、素材としての価値を生み出すことができます。でも、スーツケースにはそういう素材としての価値がほとんどないんですよ。だから、その形をうまく利用して、別の用途で使うというアイデアを考えるしかない。

例えば、ホテルが捨てられたスーツケースを回収して、今度旅行に来たお客さんがお土産を持って帰るのに使ってもらう、といったサーキュラーエコノミー(循環型経済)的なアイデアも考えられます。でも、東京の一等地にあるホテルが、広い場所を確保してスーツケースを保管するというのは現実的ではありません。倉庫代もかかりますし、結局マイナスにしかならないんですよね。

持続可能なリユース社会へ、僕たちが考えるべきこと

このスーツケースの問題は、日本だけじゃなくて世界中で起こっているはずなんですよ。結局、本当に「ゴミ」と呼ばれているもの、壊れたりいらなくなったりしたものを、どうすれば利用価値のあるものにできるのか。これを考えるのが、本当の意味でのリユースビジネスだと僕は思うんです。化学的に再利用するのか、あるいはサービスとして新しい価値を生み出すのか、何かアイデアがないと結局無駄になってしまう。

今回の話で一番重要なのは、「スーツケースのような場所を取るものは保管コストがかかる」という考え方を持たないと、お金には結びつかないし、リサイクル・リユースも難しいということなんです。だから、小さく何かものを作るとか、そういった視点も大事になってきますね。

リユースやリサイクルは、モラルも絡んでくる問題です。EV(電気自動車)が本当に環境問題を解決するのか微妙だと言われるように、リユースも広い視野で考えないと成り立たない。僕たち個々の企業だけで解決できる問題ではないとすら感じています。

結局、国や自治体が音頭を取ってルール作りをしていかないと、こうした社会課題はなかなか解決しないんじゃないでしょうか。世界的な規格を作って、企業同士が再利用しやすい製品を開発するとか、スーツケースの形状自体を見直す必要があるのかもしれません。例えば、折りたためるような素材や構造にするとかですね。ビニール傘の問題や、シェアリングサービスで借りパクが横行した中国の事例なんかを考えると、モラルだけでなく、科学的な素材の解決や教育も、これからのリユース社会には不可欠だと考えています。

FAQ

Q.なぜスーツケースが捨てられる問題が深刻化しているのですか?
海外からの旅行者が、壊れたり不要になったスーツケースを持ち帰る手間や追加料金を避けるため、ホテルなどに置いていってしまうケースが多いためです。駅に放置されることもあります。
Q.捨てられたスーツケースを再利用するビジネスは成り立ちますか?
現状では非常に難しいと僕は見ています。回収されても、多くは安価なノーブランド品で中古価値が低く、保管や輸送のコストがかかるため、利益を出すのが困難です。
Q.スーツケースのリユースが難しい最大の理由は何ですか?
最大の理由は「場所を取る」ことです。保管コストが高く、ECでの販売も配送料がかさむため、中古市場での需要が伸び悩み、買い取り店も在庫を抱えたくないのが実情です。
Q.中古のノーブランドスーツケースはなぜ売れないのですか?
元々の販売価格が安いため、中古品としての価値がさらに下がります。また、場所を取るため消費者が自宅に置きたがらず、買い取り店も在庫を抱えたくないため、需要が非常に低いのが現状です。
Q.スーツケースの再利用を促進するためにどんなアイデアがありますか?
素材をリサイクルしやすいものに変える、折りたためるなど形状を工夫する、ホテルが回収品を旅行者に提供するなどのアイデアがありますが、保管コストやモラルの課題も伴います。
Q.リユースビジネス全体で「保管コスト」はどれくらい重要ですか?
保管コストはリユースビジネスの成否を分ける非常に重要な要素です。特に大型品や低単価品の場合、保管コストが利益を圧迫し、ビジネスが成り立たなくなることが多々あります。
Q.スーツケース問題は日本特有のものですか?
いいえ、僕の感覚では世界中で起こっている問題だと思います。多くの国でスーツケースが粗大ゴミとして捨てられているのではないでしょうか。
Q.リユース・リサイクルを成功させるために必要なことは何ですか?
個々の企業の努力だけでなく、国や自治体によるルール作り、世界的な規格の統一、素材の科学的な解決、そして国民のモラル向上と教育が不可欠だと考えています。

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