トランプ関税、ついに還付へ。越境ECセラーが知るべき「CAPE」の全貌と返金プロセス
アメリカでトランプ関税の還付システム「CAPE」が4月20日から運用開始。越境ECセラーの荒木淳平が、還付のフェーズや簡易通関での手続き、今後の見通しを解説します。
アメリカで4月20日から、トランプ政権時代に課された追加関税の還付を目的とした新しいシステム「統合通関管理・処理システム(CAPE)」の運用が始まりました。越境ECセラーにとっては、この関税問題は長らく頭を悩ませてきたテーマの一つだったんじゃないかと思います。
僕らがDDP(Delivered Duty Paid、関税込み条件)で商品を発送していた場合、関税は僕らが負担していたわけですから、この還付は大きな朗報になり得ます。ただし、DDU(Delivered Duty Unpaid、関税抜き条件)で、お客さんが直接関税を払っていた場合は、当然ながら還付の対象にはなりません。現状、僕らが特に何か焦って動く必要はない、というのが現時点での結論ですね。
「統合通関管理・処理システム(CAPE)」とは何か?越境ECセラーへの影響
「統合通関管理・処理システム(CAPE)」は、正式名称がCustoms Automated Processing Environmentで、IEEPA関税(国際緊急経済権限法に基づき、トランプ政権が中国製品などに課した追加関税)の還付手続きを効率化するために導入されたシステムです。
このシステムが稼働したことで、これまで「返ってこないだろう」と思われていた関税が、返ってくる可能性が非常に高くなりました。特にDDPで送っていたセラーさんにとっては、資金繰りにも影響する話なので、これはかなり大きいんじゃないかと思います。
ただ、まだどこからどこまで、いくらぐらい返ってくるのか、正確な情報がすべて出揃っているわけじゃないんですよ。現時点での情報を基に、僕なりに解説していきます。
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還付のフェーズ分けと優先順位
今回の関税還付には「フェーズ」が設けられているらしいんですよね。これは優先順位のようなもので、最初に行われる「フェーズ1」の対象が発表されています。
具体的には、未精算の輸入申告と、精算から80日以内の輸入申告が対象となるそうです。つまり、直近でまだ精算が終わっていないものや、比較的最近の輸入申告分から処理を進める、というイメージなんじゃないかと思います。
これは、大きい小さいというよりは、時系列順で近いところから順に、という考え方なのかもしれません。もしかしたら、フェーズ1で様子を見て、問題がなければその後は一括で処理する可能性もありますし、トラブルがあればフェーズ2、フェーズ3と分けて慎重に進める可能性もあるでしょうね。いずれにしても、まずは待つしかない状況です。
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簡易通関とクーリエの役割:セラーは何をすべきか?
うちでeBayを使っているセラーさんであれば、ほとんどがDHLやUPS、FedExといったクーリエを使って簡易通関で送っているはずなので、これは大きい話です。
簡易通関で送った荷物に関しては、2026年1月30日から2026年2月24日までの分が「フェーズ1」として最初に処理される予定とされています。これはジャブ的に、まずこの期間の分を返していくということかもしれませんね。
重要なのは、簡易通関の場合、荷受人(アメリカで荷物を受け取る側)もクーリエになるため、関税還付の申請を出すのはクーリエ側がやってくれる、ということです。僕らセラーが個別に申請をする必要はありません。
クーリエが申請して、お金を取り戻し、その後、クーリエ内での処理を経て最終的に僕らの元に返ってくる、という仕組みになるでしょう。なので、基本的には僕らセラー側で特に何かアクションを起こすことはない、というのが現状です。ただ、クーリエによっては、書類の用意やサインを求められる可能性はゼロではないので、今後の情報には注意が必要ですね。
一方、正式通関で送った物に関しては、クーリエが通関を代行していない可能性も高いので、どのようなスキームで還付されるかは、まだ情報が出てきていないのが正直なところです。
返還金額と時期の見通しは?手数料はかかるのか?
返還される金額についても、まだ不明瞭な点が多いです。全額が返ってくるのか、それとも相互関税がなかった場合に課されていたはずの関税(例えば9%)との差額が返ってくるのか、といった部分ですね。これは今後の情報開示を待つしかありません。
返金までの期間についても、ある程度の時間がかかると言われています。今言われているのは、だいたい3ヶ月から6ヶ月、場合によっては半年以上かかる可能性もあるんじゃないかと見ています。優先順位を持って処理されるでしょうから、当然、取引額の大きい業者さんの方が優先される傾向にあると思いますね。
DHLに確認したところ、現時点では関税還付の代行手数料は取らないと言っていました。これはありがたい話です。ただ、他のクーリエがどう対応するかはまだ分かりませんし、今後方針が変わる可能性も否定できません。日本でも税務署が還付を遅れると延滞利息が付くように、アメリカでもそういった仕組みがあるかもしれないので、そのあたりがどうなるのかも注目しています。
アメリカ国内の消費への影響と新たなビジネスチャンス
今回の関税還付の恩恵は、僕ら越境ECセラーだけでなく、アメリカ国内の消費者にも大きく影響します。特に、トランプ関税が始まった去年の3月頃から、DDUでお客さんが直接関税を払っていたケースでは、彼らにも還付金が戻ってくる可能性が高いわけです。
アメリカの人たちは、消費税還付などで受け取ったお金を、また消費に回したり、パーティーに使ったりと、結構パーッと使う文化があるんですよね。一時的にでもお金が増えれば、それがまたeBayなどでの消費につながる可能性は十分あるんじゃないかと思っています。
これは僕ら越境ECセラーにとっても、新たな販売促進のチャンスになり得るんじゃないかと思っています。還付金が戻ってくるタイミングを見計らって、プロモーションを打つ、といった戦略も考えられるかもしれませんね。
越境ECセラーが今すべきこと
今回のトランプ関税還付システム「CAPE」の運用開始は、越境ECセラーにとって間違いなく朗報です。ただし、現時点では「果報は寝て待て」というスタンスで、今後の詳細な情報開示を待つのが賢明でしょう。
焦ってクーリエに問い合わせても、まだ情報が出ていない以上、混乱を招くだけになってしまうかもしれません。僕らができることは、DDPで発送した記録をしっかり保管しておくこと、そして、クーリエからの連絡に注意を払うこと。これに尽きると思います。
この還付金がアメリカの消費を刺激し、停滞気味の景気を浮上させるきっかけになることを期待しています。僕らも、その波に乗ってビジネスをさらに成長させていきたいですね。
FAQ
Q.統合通関管理・処理システム(CAPE)とは何ですか?
Q.関税還付の対象となるのはどのようなケースですか?
Q.越境ECセラーは還付のために何か手続きが必要ですか?
Q.還付金が戻ってくるまでどのくらいの期間がかかりますか?
Q.還付される金額は全額ですか、それとも一部ですか?
Q.簡易通関と正式通関では還付プロセスに違いがありますか?
Q.クーリエは還付手続きに手数料を取りますか?
Q.この還付はアメリカの消費にどのような影響を与えますか?
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